BAYSIDE SHAKEDOWN〜愛の駆け引き〜

1 名前: 天童 投稿日: 2001/12/24(月) 00:22
ここで復活させてもイイ?
2 名前: じゃない 投稿日: 2001/12/24(月) 00:34
なんだろう。小説かな。どうぞどうぞ。
3 名前: 天童 投稿日: 2001/12/24(月) 00:38
タイトル『BAYSIDE SHAKEDOWN〜愛の駆け引き〜』
舞台:西暦2005年秋〜冬、歳末。東京。登場人物:吉澤ひとみ
20歳。水上署刑事課強行犯係。巡査。高校在学中婦人警官採用試験に合格。
翌年警察学校入学。卒業と同時に目黒署地域課配属。直後連続ストーカー殺人
未遂事件の犯人をパトロール中に現行犯逮捕し警視総監賞を受賞。その功績と
美貌による上司受けによって、本ポストに栄転。ノンキャリアとしては異例の
出世スピード。石川梨華
20歳。都内有名女子私立大在学。幼稚園時から私立女子のエスカレーター式
に進学。その為男を知らず、男性恐怖症。容姿端麗。石川財閥の令嬢。母親を
殺され父親と2人家族。母親の殺人事件で吉澤に会い、一目惚れし好意を寄せ
4 名前: 天童 投稿日: 2001/12/24(月) 00:39
矢口真里
22歳。OL。吉澤のルームメイトであり、高校の先輩でもある。吉澤が警察
署の女子寮に入らない理由の1つ。肉体関係を含む恋愛関係は高校在学時より
続いている。安倍夏巳
30歳。警視庁捜査一課管理官。警視。国家公務員上級職のキャリア。東大閥
である官僚の中で異例の北海道大卒。その事がコンプレックスになっている。
『なつみ』と読む名前と童顔から『なっち』とフザケ半分に呼ばれることも。
ちなみに男である。保田圭
31歳。水上署刑事課強行犯係。警部補。吉澤と教育係としてコンビを組む。
気のいい性格から「圭さん」と呼ばれている。吉澤の事を気に入り、「『圭ち
ゃん』と呼べ」と言っているがばだ実現していない。ちなみに彼も男である。中澤裕子
38歳。警視庁捜査一課。警部。矢口と古い知り合いで、そのツテか吉澤によ
く情報を流してくれる。だが、その事実を吉澤は知らない。本庁ということを
鼻にかけたところがなく、水上署員には受けがいい。多忙の為、独身で彼氏も
いない事が最大の悩み。飯田圭織
58歳。水上署の女署長。時々ボーッとする癖がある。通称『交信』。実は安
倍と同郷で腐れ縁がある。後藤真希
18歳。学校1カワイイと言われる高校生。
5 名前: 天童 投稿日: 2001/12/24(月) 00:39
「ふはあ〜〜」
私は電話を切ると、大きなあくびを1つした。
今年の初夏、この刑事課に移転になって早4ヶ月。随分仕事にも慣れてきたところ。
私はいつも早い時間に出勤する。なぜかと言われても答えずらいが、多分習性といったところか。だが、
『え〜と、みそラーメンとレバニラ炒め』
なんて間違い電話が掛かってきたらあくびも出るという物、交換台を通しているはずなのに。
にしてもこんな朝っぱらからラーメンとは・・・と思っている横で盗犯係の刑事が「豚キムチラーメン」を食べていた。
と、誰か刑事課に入って来た。
「おはようございまーす」
私は先輩であり、教育係でもあるその刑事、保田さんに声を掛けた。
「保田さん・・・泊まりだったんじゃ・・?」
「あ。なんか通報あってさ。覆面(パトカー)で急行したんだけど、防犯ベルの誤報だとさ」
と、車のキーを指でチャラチャラさせている。
「ご苦労様です」
パトカーという物は鍵が警務課に保管され、課長と係長の判が無いと借りられない用になっている。
『ジリリリリ!!』
『警視庁から入電中、警視庁から入電中。管内港区・・・・』
近くの民家での殺人事件の通報が入り、私と保田さんは刑事課を飛び出した。
6 名前: 天童 投稿日: 2001/12/24(月) 00:41
「ちぇっ」
「まあそういわないの」
保田さんはそういうが、やっぱり面白くない。
私たちが現場に到着したとき、すでに機捜が到着していた。
つまり私たちには何も仕事がないって事、見てるだけ。
ああ・・つまんないの。
その刹那
「所轄いないか?!」
という声が聞こえた。
「はい。います」
保田さんが答えた。
「被害者の娘が犯行を目撃したかもしれない。署に連れって保護してくれ」
とだけ言って、また奥へ行ってしまった。
それと入れ替わるようにこちらへきたのは中年前の女性刑事。
7 名前: 天童 投稿日: 2001/12/24(月) 00:42
「お疲れさまです」
「おう」
中澤裕子。本庁の人だがいろいろと情報を流してくれる人だ。
「え〜と被害者は石川君恵。39歳。・・・石川財閥の社長の奥さんや」
「え?石川ってあの?」
中澤さんは1つ頷き、
「そうや。社長さんはえらい忙しいみたいでさっぱりつかまりへんわ。自分の奥さんがこないなったちゅうんもまだ知らんのやろ」
「被害者の娘ってのは?」
「ああちょっと待ってや」
中澤さんは手前の部屋に入っていった。
「石川財閥ってあれですよね?」
私は保田さんに言った。
「そうだろ、その娘って事はご令嬢ってやつだな、媚びでも売っとくか」
「またそんなこと・・」
「待たせたな」
中澤さんの後ろに俯きながら出てきた少女――に見えた。
22歳というその女性は、どう見ても少女といった感じだった。
「この子や。水上署で保護したってや」
――これが彼女、石川梨華との出会いだった。
8 名前: 天童 投稿日: 2001/12/24(月) 00:43
「おっかえり〜」
私が玄関のドアを開けると、これまた少女のような人(一応年上)が抱きついてきた。
「お仕事疲れた?ご飯にする?お風呂にする?それともヤグチ?」
この人がいうと冗談も冗談と聞こえないことがある。
「すいません。ちょっと疲れてて・・・」
と、適当にごまかす。
「なんだよ〜ただいまのキスもなしかよ〜」
プーと膨れてみせる矢口さんがたまらなく可愛くなって
「チュ」
っとほっぺに唇をつけた。
「忙しいって・・・なんか事件でもあった?」
「殺人事件あって、うちに特別捜査本部がたっちゃって」
「ああ、石川財閥の社長の奥さんだっけ?」
「そうです。やっと社長がつかまって、話聞けたのがもう夜で」
「早朝の事件だよね?さすが社長さんそ〜と〜忙しいんだ」
矢口さんは夕ご飯の支度をしながら言う。
保田さんと軽く食べてきてしまったのだが、折角用意してくれたんだし、小腹も空いていた。
9 名前: 天童 投稿日: 2001/12/24(月) 00:44
「あ。そういえば矢口さんの会社って」
「うん。石川物産の下受け。でも私は受付嬢だもん。関係な〜いね」
矢口さんは高校時代の先輩。入学直後から私のことを気に入ったらしく、いろいろ教えてくれた人だ。
現在のような関係になるのにもそう時間は掛からなかった。
私と一緒に婦人警官採用試験を受けるはずだったが身体基準(ちなみに身長155cm以上体重45kg以上というもの)が合わず、今の会社を受けのだ。
「――で、どうなの?捜査は順調?」
「殺しですからね。完全本店のしきりです」
「ああ、あの夏巳ちゃん?女の子みたいな顔した管理官だっけ?」
「ふふ・・・眉間皺なんか作ってるんですけど悲しそうな表情になっちゃうんですよね、あの人の場合」
――悲しげ。私はあの「令嬢」の事を思い出した。
石川梨華・・さん。男性恐怖症とかいうやつらしく、同姓で同年輩の私が事情を聞くことになったのだ。
10 名前: 天童 投稿日: 2001/12/24(月) 00:44
「えと、お名前は?」
「・・・石川梨華です」
「殺さ・・・無くなった君恵さんの――娘さんですね?」
彼女は小さく頷いた。
「・・・名前」
「え?」
「・・・あの・・名前」
「ああ私?ごめんなさい忘れてて。はい。吉澤ひとみといいます」
と、私は名刺を差し出した。
「・・ひとみちゃんね」
「え?はあ・・まあ」
初対面でいきなり「ちゃん」呼びされたのは初めてだ。まあお嬢様学校に幼稚園から行ってるご令嬢だ。そんなものなのかな。
「え〜、貴方は死んでいるお母さんを見たんですね?」
注意していなくては分からないほど小さく頷く。
確認済みのことだ。検死官の話では死後数時間が経過しているらしい。
11 名前: 天童 投稿日: 2001/12/24(月) 00:45
「貴方は今朝帰宅後直後に発見された」
反応なし。
「こんな時間まで何処に?」
「友達の家に泊まって・・・」
「その方の連絡先は?」
彼女が言った携帯の番号に後で掛けたところ、彼女の話との相違点はなかった。まあ疑うのが警察の仕事だから。
「発見されたときの状況を詳しく――」
その時まだ私は気づいていなかった。彼女が、梨華さんが私にある種の視線を向けていたことに。
12 名前: 天童 投稿日: 2001/12/24(月) 00:45
夜6時。捜査会議が始まった。大会議室に移動すると、捜査一課長の山岡警視正、管理官の安倍夏巳警視、その他一課の刑事中澤さんの他、室山悠治刑事、三村和哉刑事など顔見知りの人たちもいた。
水上署の署長である飯田圭織警視正が司会をやっている。
飯田「では、捜査会議始めます。初めに、この特捜の本部長になっていただく警視庁捜
   査一課長からご挨拶をお願いします」
山岡「すでに各方面に連絡した通り、今朝方港区内の民家で死体が発見された。他殺と
   思われる。被害者は、主婦の石川君恵、39歳。捜査に全力をあげて欲しい」
安倍「では、最初に被害者の検死、解剖の結果」
室山と三村が立ち上がる。
室山「司法解剖の結果、腹部に数カ所の刺し傷、手足に無数のかすり傷があり、被害者
   は何者かと格闘後、刃物で刺され出血多量で死亡したものと思われます。」
三村「死亡推定時刻は、昨夜11時から深夜1時の間。以上」
中澤「(立ち)被害者は昨日夕方から、自宅にいた模様です。午後6時に通いの家政婦
   が帰り、今朝までの足取りは不明。その間に殺害された物と思われます。以上」
安倍「第一発見者について何か判りましたか?」
吉澤「(立ち)第一発見者は、石川梨華、20歳、被害者の娘です。昨夜友人の家に泊
   まり、今朝7時頃帰宅、母親の死体を発見。110番通報しました。現在事情を
   聞いていますが、犯人を見た様子はありません」
保田「なお、被害者の夫は福岡に出張中、現在は福岡県警に応援要請を出しました。捕
   まり次第、事情を聞く手はずになっています。以上」
安倍「・・・・他に目撃者は」
   捜査員たちから応えはない。
安倍「では、明日からの捜査の担当の割り振りを決めます。待機」
13 名前: 天童 投稿日: 2001/12/24(月) 00:46
「ふーーー」
私はふと目が覚め、軽く息をはいた。
――私の担当はやはり、彼女からの聴取の続きだった。本庁の男刑事が話を聞こうとしても一言もしゃべらなかったみたいで。
「・・・矢口さん?」
私はダブルベットの隣に寝ている寝顔を眺めた。捜査といっても聞き込みや張り込みの担当ではない。矢口さんと『しよう』と思えばできないことはなかったのだが・・・。
「梨華・・・さんか・・」
どうも『さん』を付けるのに抵抗を感じるのはなぜだろう?なんか気になるんだな・・・あの子。子なんて言っちゃいけないか、同い年といえど、被害者なんだし。
「よっすぃー」
「キャ!」
心臓が飛び出しそうになる。
14 名前: 天童 投稿日: 2001/12/24(月) 00:46
「お・・起きてたんですか?」
「リカって誰?」
矢口さんはいきなり切り出した。
「え・・・聞こえてました?」
「だぁ〜れ?!」
「あ・・あの・・事件の被害者・・」
「ほぉ〜〜〜」
「な・・なんですか?」
「一目惚れしちゃったわけだ」
「なに言ってるんですか・・・」
「だ〜からオイラとも今日は・・・」
「違います!なに言ってるんですか」
「じゃあ・・・・しようよ」
そう言うやいなや、矢口さんは私の口に彼女のそれを押しつけてきた。
『クチュクチュ・・・』
いつものようにわざと音をたてて吸われる。
「・・ん・・ん」
矢口さんはおもむろに背後に回ると、後ろから手を回し私の胸をもみ始めた。
「・・・よっすぃー」
さらに姓感帯である耳に舌と唇で微妙な刺激を与えてくる。
「はうん・・・や・・矢口さん」
「ふふ」
散々矢口さんに可愛がられ(?)やっと解放され眠りについたのは、それから2時間以上たってからだった。
15 名前: 天童 投稿日: 2001/12/26(水) 10:18
「おはようござ〜い・・ふはぁぁぁ」
眠い・・・矢口さんと『行為』を始めたのが1時過ぎ、終わったのが3時半。起きたのが5時で今7時。眠くない方がおかしい。
「おい吉澤」
「はい」
「管理官がお呼びだ。本部へ行け」
「・・・はい」
――ったく朝っぱらから。梨華さんの聴取の事だろうか。
「それとな・・・被害者の夫、つまり石川社長の調書がさっき送られてきた」
「ああ・・」
保田はFAX用紙(多分コピーだろう、原盤は本部だろうし)を渡した。
「心当たりなし・・・後妻?」
「そうみたい」
――被害者は確か・・・39歳。梨華さんが20歳・・・考えてみればそうか。
「10年前に死別。3年前に再婚してる」
3年か・・・・。新しい年齢の近い母親に愛着はわくんだろうか・・・まあいいや。今度話してみればいい。
「おい。早く行け」
刑事課長にせかされ、吉澤は本部に向かった。
16 名前: 天童 投稿日: 2001/12/26(水) 10:19
吉澤は大会議室に入ると真っ直ぐに管理官、一課長らが座ってる場所へ行った。
「何かご用で・・ふはああ・・・しょうか?」
安倍はちょっとムッとした顔で、
「用があるから呼んだんだ」
「なんでしょう?」
吉澤は欠伸をかみ殺しながら聞いた。
「被害者の娘の件だが」
「はあ」
「怪しい所は無かったか?」
「といいますと」
「被害者は彼女の本当の母親ではない。3年前に再婚している。つまり義母ということだ」
「だらって・・・ふはぁぁ」
「きみ!」
欠伸を連発する吉澤に安倍が少しキレた。
「すいません」
「それと・・君が昨日取り調べを」
「事情聴取です」
この人は梨華さんを犯人だと思ってる、吉澤は思った。
隣の山岡一課長が口をはさんだ。
「その時君に立ち会った本庁の刑事が彼女の挙動不審を確認してる」
「室山さんが?」
――室山悠治。29歳の本庁の敏腕刑事。彼が話を聞こうとしたが黙秘され、それで吉澤が呼ばれたのだった。
「どんな・・・気がつきませんでした」
「・・・・・」
安倍は黙って吉澤を見た。
「あの・・・どんな・・?」
「君に対して何かよからぬ視線を向けていたそうだ」
「はあ?」
手を握りしめていたとか、歯をむき出していたなど見当違いな事を想像していた吉澤は素っ頓狂な声を出した。
「ど・・・その・・どういう意味で・・?」
「本人に聞け」
安倍はそれだけ言うと手元の書類に目をやった
17 名前: 天童 投稿日: 2001/12/26(水) 10:20
ちょこっと更新です。
以後の更新は不定期だと思います。
犯人等の推理は大歓迎です。
18 名前: オイラ 投稿日: 2001/12/30(日) 11:33
羊のとき読んでました。
祝・フカーツ

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